AMH(抗ミューラー管ホルモン)検査とは

卵巣に残された卵子の数の目安(卵巣予備能)を推測できる検査です

卵巣の予備機能を知ることは、効果的な治療を選択する上で重要となります。そのための検査には、生理周期の初期(2~4日)の血液中のホルモン値(LH、FSH、E2、テストステロン)や、超音波検査などがありますが、AMH(抗ミューラー管ホルモン)というホルモンが卵巣の予備機能を最も正確に反映していると言われています。

女性の卵巣内には卵子のもとがあります。
生理が始まると、卵巣ではいくつかの卵胞が発育しますが(発育卵胞)、排卵時期が近づくとそのうちの1個が成熟し、主席卵胞となり排卵します。
この発育卵胞から分泌されるのがAMHです。AMH値を測ることで、卵巣の中にどのくらいの卵子が残されているか推測できます。
AMH値が低ければ卵子の数が少なく、高ければまだ多くの卵子が残されていることになります。

AMH値は個人差が大きいという特徴があります。年齢に相関せず、若い方でも意外に低い値を示す場合もあります。
AMH値がとても低くでも、卵子の質が良ければ自然に妊娠・出産される方もいます。
「AMH値が低い=妊娠の可能性が低い」ということではなく、「妊娠の可能性がある期間が限られている」ことを示しています。
過去に卵巣の手術を受けている方やチョコレートのう腫がある方などはAMH値が低くなる傾向があります。
また、多嚢胞性卵巣の方は発育卵胞が多すぎてなかなか大きくなれず、排卵が困難となるのが特徴でAMH値は高めです。

不妊治療とAMH

卵巣の機能は不妊治療の成否に大きく関わってきます。
AMHが高い方、特に多嚢胞性卵巣の方は、卵巣過剰刺激症候群になりやすい傾向があるため、排卵誘発法を調整して刺激を減らす必要があります。
逆に、AMHが低い卵巣予備機能の低下が予想される方の場合は刺激を強める必要があります。また、こういう方の場合には治療の早めのステップアップをお勧めします。

検査について

検査は採血をさせていただきます。
AMHはLH、FSH、E2、テストステロンなどとは違って生理周期に影響されませんので生理周期のいつ測定してもほぼ一定です。

当院ではヘルスチェックとして初診時にAMH検査を実施しております(自費)。 保険で体外受精を行う方は、卵巣刺激方法を決定することを目的として保険でAMH検査を行うことができます。

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